【平成31年度 大学編入体験記】 筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類 併願

H31年度筑波大学情報学群情報メディア創成学類の3年次編入学試験についての体験記です。

はじめに

大層な目的もなくとりあえず進学を選んだ田舎の情報科高専生です。
筑波は試験科目が少ないのと面接がないこと(これが1番でかい)、編入生をたくさん取ってくれるらしいという友人の言葉もあって受ける事にしました。

たくさん取ってくれるとかはまぁ、そんなことはなかったんですが…。

なんかついでに志望理由書も書かなくてよくなってました。
受かってしまえばコスパがいいと言えます。

筑波大学

田舎の人間的に筑波は関東だから都会なのかなと思ってました。実際行ってみたらずっと平地で田んぼばっかという印象を受けました。通学に自転車を使う人が多いのもうなずけます。筑波大学については落ちた時の精神的ダメージが怖かったのであまり調べずにいました。落合陽一さんという方が有名らしく、近年の受験者増加にも多少なり関わっているのかなと。

スペック

出身 大分高専情報工学
席次 4年次2位 3年次4位(あとは覚えてないです)
成績 総合評価が平均して85〜90点くらい
TOEIC 675
結果 情報メディア創成学類合格 
   大分高専電気電子情報工学専攻合格

編入勉強について

参考書

他の方の編入体験記を元に選んだので特に変わったものは使ってないと思います。

  • TOEIC 文法特急、文法特急2急所アタック編、金のフレーズ、TOEIC公式問題集

それと先輩からいただいた過去問を10年分くらい解きました。
(過去問ください系はお断りしていますのでご了承下さい)

編入勉強の様子

TOEICの勉強は4年の時学校でIPテストを受けてから始めました。そこでは470点くらいだったので「高専生にしてはよくできたんじゃね?」と思ってしまい次のTOEIC直前までは文法特急1周くらいしかしてませんでした。
11月のTOEICでは500点であんまり良くなってなかったので流石に焦りました。しかしここでVTuberにはまってしまい、編入試験当日まで多くの時間を費やすことになりました。[ ˶˙ᴗ˙˶ ]

2月初めに授業で行っていたシステム開発の発表があったので、その準備に追われてしまい、結局、1月のTOEIC前はかろうじて急所アタック編を1周と公式問題集模試1回分できたくらいでした。ここでは585点でした。

2月の学年末テストが終わってから本格的に手を付け始めとにかく公式問題集を回して時間内に解く練習をしました。リスニングは問題文をを声に出して読んだりしてましたが、これはほんとにやってよかったと思います。3月のスコアは675点でした。

過去筑波を受けた方のスコアを見て675点で十分だと思ったのでここでTOEICの勉強を終了しました。
終わってみれば675は安心できるスコアとは言い難いので、今では730目指すべきだったなとは思います…。


数学の勉強はTOEIC終わって3月の中頃から始めました。
この時studyplusとか始めたりしましたが面倒くさがりなのとコミュ障もあって特に編入仲間とかは出来ませんでした…。ただタイムライン見るだけでもモチベアップにつながったので結果的にはやってよかったと思います。

数学はとにかく徹底研究から始めて最初の方は章末問題とかも解いてました(章末は途中からやめました…難しい…実際本番じゃあの難度は解かないと思います…)。先人にならって1章〜7章、9章〜13章までをしました。
6月始めくらいに1周終えたんですが、最後の方は「ここ1ヶ月前に終えて2周目もやる予定だったのになぁ…」って感じでした。GWにモンハンとか始めたのが原因だと思います。舐めてますね。
過去問特訓は試験前の2週間くらいで必要だと思った分だけ解きました.

線形代数は5年の選択科目でとったので授業で勉強して後はほとんど過去問を解いてました。数学の先生には何度もお世話になりました...。過去問で解けないやつは悩み過ぎず素直に聞きに行ったほうがいいです。

正直線形代数は何を勉強すればいいのか分からなかったので、いろいろ考えた結果、皆ができる事はできるようにしよう、という方針でやってました。


情報基礎は定本Cってやつからよく出るって聞いたので4月からちょこちょこ読んで6月末くらいに一通り読み終わるって感じでした。計算量の理解が必須だといろんな方の体験記であったのでその辺りの記述を読み込みました。

編入試験前の1週間くらいで過去問をやって、グラフアルゴリズムとかポインタとかを高専の教科書を使って合間に復習してました。

プログラムは、1年の頃から毎回課題の答えを友人らに聞かれるくらい真面目に?やってたので、実装だけならそこそこ自信がありました。基情は2年で落としたきりでプロコンとかも特にやってなかったので、突出してプログラミングが得意というほどでもなかったです。


編入勉強は本番でのミスを無くすことを意識して、出題傾向などはいろんな体験記とかも参考に、早めに、計画的にやりましょう…。

試験までの様子

前日までの交通や宿泊

前日は研究学園駅近くの東横インに泊まりました。羽田からモノレールで浜松町、電車で秋葉原まで、そこからつくばエクスプレスに乗って研究学園駅で降りました。無人で改札もない駅から来た田舎者にはsuicaでどこでも行けるのは感動的でした…。前日に会場の下見をする予定でしたが、力尽きたのでファミマで飯を買ってホテルでくつろいでました。結構緊張してたのでツイッターでボヤきながらさらっと復習して早めに寝ました。

当日の試験会場の様子

つくば駅から会場まで微妙な距離だったんで歩いて行ったんですが暑かったです…。余計な体力使いたくない人はバスとか使ったらいいと思います。

受付の人に受験票とTOEICのスコアシートを見せて会場に入ります。試験の終わりが12時だったんで試験の前に飯を取りたかったんですが、会場内は(当たり前ですが)飲食禁止だったみたいで受付の人に無理言って同伴者待機室?でおにぎりとチョコレートだけ食べさせてもらいました。申し訳なく思ったんですがやっぱり飯は大事なので…。

試験の部屋は学類の他、併願か単願かでも分かれていました。情報メディア創成の併願は確か60人くらい?いて、みんな参考書開いて勉強してました。やっぱりみんな同じやつ使ってるな〜と安心した後、自分は特に悪あがきをせず自分ならできると言い聞かせてました。

試験会場に時計はないので腕時計必須です。エアコンが効いてるので寒がりな人は薄い上着とか持って行くと良いです。試験が始まる前に荷物を椅子の下に入れるように言われ、スーツケース持ってきたのを後悔しました…。

試験について

試験問題の詳細は公式のものを見てください。

数学(1)

(1)条件のもとで関数の最大値最小値とその時のxとyの値を求めさせる問題でした。ラグランジュの未定乗数法で解けたと思います。徹底研究の例題レベルでした。

(2)二重積分極座標変換して式を書き換えさせる問題とそのあとで二重積分の値を求めさせる問題でした。こちらも普通に積分するだけですが、自分はここでミスってしまいました...。最後の定積分を間違えたので部分点はもらえてると思います。

数学(1)全体では8割という感じ。多分ほとんどの人が10割取れてると思います。

数学(2)

(1)今見ても問題自体よくわからないんですけど、射影行列を求めよとか、射影に関する問題らしいです。ほんとにわからないので何も言えません。ただ一問も解けませんでした...。

(2)こちらも射影に関する問題でした。(1)の問題との差異もよくわかりません。部分空間とベクトルが直交することを式で示せとあったのでそれだけ適当に記述しました。

数学(2)全体で0割だと思います...。実際解けた人いるんでしょうか...?試験中はざっと見て解けないと判断したので、順番を飛ばして情報基礎を先に解きに行きました。


数学全体で40点といったところでしょうか。線形代数は一から頑張って勉強したので全然解けなくてつらかったです...。

情報基礎(1)

迷路の探索についての問題でした。入口から各マスへの距離を求めるようなプログラムを書かされました。最後はプログラムの出力とループの実行回数を問う問題で、そこはプログラムの挙動が把握できなければいけませんでしたが、基本的に問題の指示通りに関数を実装すれば大丈夫だったと思います。

情報基礎(1)全体で10割いったと思います。線形代数から逃げてきたので解いてるときは心が楽でした。

情報基礎(2)

与えられたベクトルから最も類似度の高いペアを求めるプログラムを書けというような問題でした。ここで類似度はコサイン類似度を用いよとありましたが、問題文にコサイン類似度についての説明が書いてあったので助かりました。基本的に指示通りプログラムが実装できれば大丈夫でしたが、類似度を計算する関数の呼び出し回数を最小にするようにfor文を書かされる問題があり、思いつくのに少し時間が掛かりました。プロコンやってる人にとっては楽勝なのかな~とか考えてました。

情報基礎(2)全体で10割取れたと思います。


情報基礎全体で100点取れたんじゃないでしょうか。勉強した計算量とかソートとかが全然出ませんでしたが、記述が苦手だったのでかえってよかったです。


TOEICを675点で提出したのでおそらく92点、試験全体で232点といったところでしょうか。去年のボーダーが240点だったのと今年の受験者が増えたことを考えると微妙ですね...。みんな線形代数が解けてないことを祈ってました。

試験を終えて

帰りの飛行機では積分ミスしたのでめちゃめちゃ落ち込んでました。家に帰りついてからも他のミスを見つけるのが怖くて、しばらく試験問題を見直せませんでした。周りができる事は自分もできるように勉強してきたはずだったんですが…。単純に演習量が足りなかったと後悔しました。結果が出るまでは期待半分あきらめ半分といった心持でした。

結果

情報メディア創成学類合格でした。試験結果的に落ちてもしょうがないと思ってたので、合格通知が届くまで受かった実感がわかなかったです。筑波の他は滑り止めで専攻科を受けただけだったので合格できてほんとに良かったです…。

終わりに

近年受験者も増え、ボーダーも上がり、合格者も定員+若干名しかとってくれなくなりました。
今後もこんな状態が続くと思うので編入勉強の早めの取り掛かりが重要だと思います。
卒業できなきゃ意味がないので定期試験やレポートなどもある程度点をとっておく必要があります。
お互いに励まし合えるような編入仲間を作るとモチベ維持がしやすくなります。編入勉強、がんばりましょう。


※追記(2019/5/25)
成績開示してきました。

総合点 235
外国語 92
専門科目 143

大体手応え通りの点数でした。
TOEICの点は、何人かの編入生に聞いた中では自分が1番低かったです。というか730以上の人ばかりでした…
ボーダーは、全員に聞いた訳では無いですが230辺りじゃないかなーという話になりました。